アガリクスの効能・効果・副作用
抗腫瘍効果、動脈硬化予防、自律神経失調症、免疫力向上、更年期障害他
アガリクスとは?
アガリクスとは、学名をAgaricus blazei Murill (アガリクスブラゼイムリル)というブラジル原産のキノコです。
このキノコが自生する条件として、昼間の気温20~25℃、湿度80%以上、定期的に訪れるスコールなどが挙げられます。天然のアガリクスの収穫量は年間10トン程度(乾燥重量)と見積もられており、その多くは現地のブラジルで消費されるか、もしくはアメリカなどに輸出されるため、日本において入手することはほぼ困難であるとされています。
アガリクス(Agaricus)とはハラタケ属を意味し、ハラタケ属に属する約40種類のキノコの学名は皆アガリクスで始まります。馴染みの深いマッシュルームは、学名をAgaricus bisporusといい、やはりハラタケ属に属するキノコです。最近では、アガリクスといえばアガリクスブラゼイムリルを意味することの方が多いようです。
ネイティブな英語を話す人たちやキノコの生理学者はアガリカスと発音します。
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スポンサードサーチアガリクスの特徴
アガリクスは、タンパク質と糖質に富む栄養豊富なキノコであり、総β-グルカンは乾燥重量の約10%を占めます。
一方で、栄養価に富むがゆえに非常に腐りやすいキノコでもあります。収穫後1日も経たないうちに褐変化し、腐敗臭を放ちながら液状化しますので、通常の状態で流通することはほとんどありません。
アガリクスは、千切りをサラダなどに加えて美味しく食べることができます。松茸や椎茸のように直火で焼いてポン酢で…ではあまり美味しくありません。アガリクスの味はなんとも表現のしようがありませんが、料理素材として加熱調理する際には下味をつけるなどの一工夫が必要になります。
薄味で素材の良さを引き出して楽しむ料理よりも、濃い味の料理に食感を楽しむ素材として用いるのがベストという方が多いのも頷けます。チーズ、ホワイトソースを用いる料理もしくは中華料理などに用いるのがお奨めです。
アガリクスの効能・効果
アガリクスの含有する多糖体はインターフェロンやインターロイキンの生成を活性化して自然治癒力を高める働きがあります。
アガリクス茸は「癌細胞を消滅または、その増殖を抑制」する間接的な効果が高いとされ、サイトカインのインデューサー効果によるものと言われます。
アガリクスには、ガン細胞を抑える成分であるステロイド類が含まれておりアセトン抽出物からステロイドが単離されています。
エルゴステロールから生合成されたと考えられる新しいステロイド類もガン細胞増殖抑制作用のあることがわかってきています。アガリクスにはキチン質、ヘテロ多糖などに属する食物繊維を多く含んでおり、腸管の中で発ガン性物質などを吸着して体外へ運び出してくれるようです。
アガリクスは抗腫瘍性として、固型腫瘍sarcom180・エールリッヒ腹水ガン・S状結腸ガン・卵巣ガン・乳ガン・肺ガン・肝臓ガンに効用があるようです。
他に血糖降下作用、脱コレステロール作用、骨粗鬆症改善などが確認されています。
アガリクスは、細胞内進入を除去する防止力も高く、新陳代謝を旺盛に消化酵素と共に消化を助けます。アガリクス茸のアレルギーの発症を抑える抗アレルギー作用、血圧降下作用や含有するメラニンたんぱく質の効用で精液の生成・毛髪の生成・卵白生成にも効果が期待できるようです。
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スポンサードサーチアガリクスの副作用
アガリクスは、副作用や習慣性はないと言われていましたが、最近、下記のような報告がありましたのでご注意下さい。
- アガリクス茸の細胞壁がキチン質や高分子の多糖体で組成されており非常に固く、そのまま食べても有効成分が消化吸収される率が低いと言われています。多糖類のほとんどは繊維成分の構造糖として存在し、強固に結合しているため、煎じて摂取した場合、有用成分と思われる多糖類は消化吸収されないまま体外に排出されてしまいます。
- 体内に吸収されることが出来るのは遊離した水溶性「β-(1-6)-Dグルカン」のみです。乾燥アガリクス茸は品質規格がなく、価格が様々です。
- 生のアガリクスはキノコ自体の酵素によって崩れてしまい保存がきかないようです。アガリクス茸を長期間飲まれる事は、健康を害する恐れがある為、控えたほうがよいようです。
- アガリクスを飲む場合、3ヶ月を目安に飲むのを一旦中止し、しばらく飲まない時期を作って再度、必要なのかを検討されたほうがよいようです。
- アガリクスの飲用による肝機能障害が報告されています。
- カドミウムや臭素が高濃度に検出された製品がようです。健康食品として粗悪品が出回っている可能性があります。「アガリクス服用による副作用で死亡者」とのマスコミ報道がありました。
(毎日、読売、ニュース番組等)肺がん摘出手術後の60歳代の男性が、退院後アガリクスを20日間服用したところ、劇症肝炎を発症し死亡したというもので、担当医がアガリクス服用によるアレルギーの可能性が高いと厚生労働省に報告しました。過去において厚生労働省にアガリクスが原因と疑われる被害例が2 例報告されているようですが、厚生労働省新開発食品保健対策室は上記の件も含め「アガリクスが原因と特定できない」との見解を発表しています。